上原浩治が引退する。彼のストレートはとても理想的だったし、僕も手本にさせていただいていた。若い選手たちの出番を奪うわけにはいかないというのは、二次産物的理由だろうとは思うけれども、それでもその発言にはリスペクト。
歳をとってもなお、意地やプライド、対抗心を前面に押し出して生きるのも(まあそれはそれでいいこともあるのだろうけれど)、どうかと思ったりもする。
『ニューヨーク眺めのいい部屋売ります』という映画が好きで、久しぶりにまた観た。老夫婦が自分たちの家を売ろうとする話だけれども、その我が家を手放すことに戸惑い葛藤する夫アレックス(モーガン・フリーマン)は言う。
我が家以上の眺めはない。だがおそらく必要な眺めは見尽くした。「眺め」とは若い人が見るべきなのだろう。
僕もすっと身を引ける大人になりたい。
ああ、またニューヨークに行きたくなってきた。