ほんといろいろ。

読書とただ日常は日記か何か

偶然の記憶はニューヨーク

一度だけニューヨークへ行ったことがある。それは妻との新婚旅行だったのだけれども、お互い自由奔放な性格だということもあって、別行動も多かった(喧嘩したわけでは全くない)。いわゆる観光名所とかいう場所にも勿論行ったのだけれども、まあどちらかと言えば買い物をしている時間のほうが長かったような気もする(勘違いかもしれない)。

妻は服飾、僕は音楽。そういった役割分担を特に話し合うこともせず決め(お互い好きなものというだけなのであたりまえ)、何時にどこで待ち合わせね、とサッと各方面へ散った。僕はそそくさとレコード屋さんへ向かう。

と、ここまで書いてきて大分記憶が蘇ってきたのだけれども、別行動も確かに多かったとは言え、やはり印象に残っている場面はほとんど二人でいる時のものだ。ニューヨークの街並み、風景やそこに居た人たち、というよりも妻の表情や仕草、言葉がより強く思い出される。

やはり、どこに行くかよりも誰と行くかなのだろう。

長嶋有さんの小説に『バルセロナの印象』という短編があって、これも確かそういった話だったような気がする。そういえば以前ブログに書いたかもしれない、と探してみると、あった。似たようなこと(というかほぼ同じこと)を書いている。笑。

いつ書いたのか、と見てみると、なんと。ちょうど一年前の今日ではないか。なんという偶然。よし、4.26は新婚旅行を懐かしむ日にしよう。さて来年の今日、僕は覚えているだろうか。

去年は長嶋有さん、今年はアーウィン・ショー(今日またお風呂で読んでいた)がきっかけとなって、その記憶は蘇った。来年はまた別の作家さんによって蘇らせられるかもしれない。楽しみ。

夏服を着た女たち (講談社文庫)

夏服を着た女たち (講談社文庫)

自分の意思ではどうにもできない「理不尽」は辛いけれども、こういった自分の意思とは無関係の「偶然」はなんとも心地良い。

嫌なことがあったら、まあそれなりに良いこともあるものだ。と信じて生きていたい。

おわり。