ほんといろいろ。

読書とただ日常は日記か何か

Book

川上未映子『乳と卵』から『夏物語』へと続く物語と残業と。

残業を控え(書き終えたのはすでに残業中)、休憩しつつカレーパン(ローソン)を食べながら、それが入っていた袋に書かれた「本品に含まれているアレルゲン」の部分を読む。乳・卵・小麦・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・りんご。 お。ということで、川上未映子『乳と…

川上未映子の繊細な毒気と新作。

則本でなんとか連敗ストップ。とりあえずオールスター前に止まってよかったよかった。おかえり則本。 川上未映子の新作が出るということで、ちょっと読み返している。ガサごそと本棚を漁ると、『ヘブン』や『すべて真夜中の恋人たち』、『乳と卵』などが出て…

『幽霊たち』ポール・オースター

いつだったか忘れてしまったけれど、僕が初めて読んだポールオースターの小説。それが『幽霊たち』だった。 私立探偵ブルーは奇妙な依頼を受けた。変装した男ホワイトから、ブラックを見張るように、と。真向いの部屋から、ブルーは見張り続ける。だが、ブラ…

『闇の中の男』ポール・オースター

家族だろうが他人。他人だろうが家族である。 ある男が目を覚ますとそこは9・11が起きなかった21世紀のアメリカ。代わりにアメリカ本土に内戦が起きている。闇の中に現れる物語が伝える真実。祖父と孫娘の間で語られる家族の秘密──9・11を思いがけない角度か…

『リヴァイアサン』ポール・オースター

一人の男が道端で爆死した。製作中の爆弾が暴発し、死体は15mの範囲に散らばっていた。男が、米各地の自由の女神像を狙い続けた自由の怪人(ファントム・オブ・リバティ)であることに、私は気付いた。FBIより先だった。実は彼とは随分以前にある朗読会で…

ツイッターのアカウント移行。

つい先日、ツイッターのアカウントを移行した。今まで使っていたアカウントは消去。新たに作ったアカウントでは、まだ誰もフォローしていない。まあ、少しずつ増えていくかもしれないけれども、今のところゼロだ。 必要のない情報が増えすぎて、それにあたふ…

吉行淳之介『大きい荷物』を読んだら『手帖』にメモを

吉行淳之介の『大きい荷物』声の無駄遣い。記憶と言葉、音楽。窓から差し込む光。クロスではなく塗り壁。サッシには木製ブラインド。席には文庫本が10数冊並んでいる。隣には小さな地球儀。影が丸い。 いつもの席には先客がいて、しかたなく僕は別の席へ座る…

マリゾーカフェで夕食を、そして昼食も。

昨日から大船渡(岩手県沿岸部)の現場に来ている。大船渡と言えば、野球に興味のある方ならご存知であろう、大船渡高校の佐々木くん。高校生で、驚異の163キロを計測した(スピードガンの誤作動?)。 彼の通う大船渡高校のすぐ下(校舎は小高い丘の上に建ってい…

偶然の記憶はニューヨーク

一度だけニューヨークへ行ったことがある。それは妻との新婚旅行だったのだけれども、お互い自由奔放な性格だということもあって、別行動も多かった(喧嘩したわけでは全くない)。いわゆる観光名所とかいう場所にも勿論行ったのだけれども、まあどちらかと言…

愚痴はカズオ・イシグロへ、そしてロス・マクドナルドで眠る

知り合いの職人さんの手伝いで、僕は今仙台に来ている。今日明日の予定なので、今夜はビジネスホテルに宿泊(このブログはそこで書いている)。 その現場は、僕らクロス職人にとってこれ以上ないであろうくらい酷い。大抵の仕事には期限というものがあるけれど…

記憶と未来の間のティム・オブライエン

記憶というのはとても曖昧で不確かなもののような気がするけれど、それでも人は記憶を頼りに未来へと向かう。それすることしか出来ないのかもしれないし、そうではないかもしれない。よく分からない。 そんなことを考えていたら(書いていたら)、妻は「シイタ…

メタブログ的『ムーンパレス』論を書くための序文になりきれない雑文

やはり面白いです『ムーンパレス』 やっぱり好きです『ムーンパレス』 4月に入り、冬に逆戻り。 やはり面白いです『ムーンパレス』 そうなんです、僕は『ムーンパレス』を再読したのです。ムーンパレスというのはこの小説に出てくる中華料理屋さんの名前なの…

ムクワレナイオヤジたちよサラバ『どつぼ超然』町田康

『どつぼ超然』 論理より錯乱 町田康さんの文体の破壊力 町田康さんプロフィール 『どつぼ超然』 どうにも世間並に生きづらい男が、自らを「余」と称し、海辺の温泉地田宮の地で超然の三昧境を目指す。降りかかる人生の艱難辛苦。人間的弱さを克服し、成長す…

不条理な世界をユーモアたっぷりに描く一條次郎という作家さんに出会えた喜び

去年(2018年)の末。いつものごとく本屋さんをぶらぶらしていたら、ある小説の帯が目にはいった。僕の好きな作家のひとりである伊坂幸太郎さんによるその紹介文に惹かれて手に取る。聞いたことのない作家さん。しかし、最初の1ページ目にさっと目を通しただけ…